雨に
降られて
君を感じた
夕焼けも月も
明日さえもが目に見えなくて
雨
に降られて時計が濡れた
君も
また同じ
気持ちなんだとわかる気がした
見上げた空は
鈍色深く
染まる
雨に降られて
君を
感じた
風
に吹かれて
君を愛した
傷つき歩む
後姿が
眩しかった
風に
吹かれて
ピアスが揺
れた僕はまだ生きるべき道さえも見つけられずに
見上
げた
空に飛行機雲ひとつ
風に吹かれて
君を
愛した
流れる景色の中に
君の姿を探している
こんなにも小さな世界で
僕は今
雨粒を全身に浴びている
昨日は埃っぽい部屋で君を抱きしめた
君の首筋の匂いが
僕の心に雨を降らせる
渡り鳥は高速道路に乗って草原を目指している
抜けたアスファルトには排達符の和立ちが残っている
思い出せない記憶の淵に
幼い日の君の姿を思い浮かべている
僕が目指した紫色の空に一番星がひとつ
小さな吹声をあげた
見上げた空は
鈍い色深く染まる
雨に降られて君を感じた
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