*・*・* 初音ミク
*・*・* 初音ミク
夕日は赤く 西に傾いて 白いススキが
日のように揺れた 宿の娘が
手を振りながら
口紅さして さよなら叫ぶ
悲しい顔は するんじゃないぞ
となってやったら
峠にくだまして
自分の声に 叱られてしまったよ
ああ
ああ
せいせいするな
次の街まで 空見て歩こう
ああ
せいせいするな
薔薇焼く煙が 白くいく筋も
冬の星座が 海に落ちたような 船の灯りが
沖を過ぎてゆく 港の酒場で
行きずりの人が つらいことでも
あったのですか
あとは何にも 聞かない人で
お酒を注ぐたび
微笑んでくれた
窓を開けたら 吹き込む
潮風に
ああ
せいせいするな
白い息で
そうつぶやけば
ああ
せいせいするな
船も白い汽笛をあげた
お元気ですかと
旅の手はがき
書き出したけど
それから進まず
それじゃ
またねと
二行で
おしまい
ああ
せいせいするな
旅の宿の
灯りの下で
ああ
せいせいするな
こんな静かな心も
久しぶり