*・*・* 松本 雄向かい側 ホームの端に あの人が立っていた雨降りの線路を隔て 水色のセーターがうるんで呼べずに 呼べずに 風が来て 私の背中を 発車の笛が押した知る人は 燃え尽きたと思うでしょう 今はもう連絡も取ることなく 行きつけの店もなく それでも愛して 愛していることを ガラスにもたれた瞳を 読み取って*・*・* 松本 雄その時 苦しみが 消えてゆくのを見た呼べずに 呼べずに 時は行き 電車はターブで 煙たてになる愛して 愛しているうちに 私はあなたの 憂いの染みになる呼べずに 呼べずに 時は行き 電車はターブで 煙たてになる愛して 愛しているうちに あなたは私の 憂いの染みになる呼べずに 呼べずに 時は行き 電車はターブで 煙たてになる愛して 愛しているうちに 私はあなたの 憂いの染みに