誰かが作った砂山を
壊して引いてく波の跡
偽物みたいな貝殻が
ぽつりと残るよ
靴を脱いで
ズボンの
裾を折り返してる
自分が
なんだかおか
しくて
波のハードルを越える
小麦色の少女
たち
一人きりの僕を笑
っている
ああ
やっぱり
誘えば
よかった
君を誘う
つもりで
外しかけた受話器を
なぜだか
そのまま戻してた
確実に時は過ぎて何気なく歳をとって
夏と愛の距離を
測
るのも
ああ
たまには
悪くはないのさ
眩しい日差しを避けながら
悪戯みたいな天気雨
慌てているのは
服を着た
僕だけみたいさ
確実に時は過
ぎて何気なく歳をとって
夏と愛の距離を測るのもああ それほど悪くはないのさ