*・*・* 初音ミク
* 初音ミク
エンジンの音が直接聞こえるやつさ
家の近所では押して歩いた
学校にも嫌気がさし
愛が何かもわからずに
汚れたジャケットにポゼンと放り込んで
16号をかっ飛ばす
真夜中のトラックを追い越し
兄貴の青いヘルメットが
風に飛ばされちまいそうになるまで
生きるのが下手なハイスクールライター
カッコつけてはスピードを出して
下校中のあの子のスカートを揺らした
ミラーに映るあの子が微笑んでくれたから
ただそれだけで嬉しくて
バイク通学のハイスクボーイ
カエルオート乗り込んだ時
張り込みの教師に捕まっちまった
16号で風になる
基地の明かりを睨みながら
視界が狭くなってくるほど
恐怖とトリルが踊りだす
笑いたきゃ笑えよ
ハイスクールライター
真冬の奥多摩のカーブで倒れ
ダウンジャケットの羽根が宙を舞った
タンクは潰れハンドルは曲がり
タンクは潰れハンドルは曲がり
黒いカワサキは廃車にされちまった
坂を降りるボロボロの靴
血の滲む破れたジーンズ
悔し涙がアスファルトに溶けていった
悔し涙がアスファルトに溶けていった
悔し涙がアスファルトに溶けていった
負けた
負けた
ジオンロックを走り出す
誰からも絞られたくない
音よけに照らされた一隅ビルが
憂鬱の意味を語り出す
十六号のオオカミと
削られてゆく人生に
爆音と共に吐き出すのは
廃棄ガストと免疫だけど
不安と孤独の
ハイスクールライダー
ハイスクールライダー
ハイスクールライダー
ハイスクールライダー
ハイスクールライダー
ハイスクールライダー
ハイスクールライダー
ハイスクールライダー
ハイスクールライダー
ハイスクールライダー
ハイスクールライダー
ハイスクールライダー
真夜中の道路を駆け抜けてゆく
車とそれぞれの人の寂しさを
抱きしめるには
あまりにも一気味の世の中だった
あの夜
街を引きずって帰った俺に
母親は怒鳴ったりはしなかった
なあ覚えてるかい
命知らずだった俺が
今こうして歌ってる
大人のルールに刻まれた
無数の傷が
今夜も俺を
走らせる
ハイスクールライダー
ハイスクールライダー
ハイスクールライダー
ハイスクールライダー
ハイスクールライダー
ハイスクールライダー
ハイスクールライダー
ハイスクールライダー