サヨナラ *・* 山口 剛 * 山口 剛
*・* 山口 剛 * 山口 剛
薄紅のコスモスが秋の日の
何気ない陽だまりに揺れている
このごろ涙もろくなった母が
岩先でひとつ咳をする
電話でアルバムを開いては
私の幼い日の思い出を
何度も同じ話繰り返す
独り言みたいに小さな声で
こんな小春日和の穏やかな日は
あなたの優しさが染みてくる
明日と紡ぐ私に苦労はしても
笑い話に時が帰るよ
心配いらないと笑ったわ
あれこれと思い出を辿ったら
いつの日もひとりではなかったと
今更ながらわがままな私に
何度も泣いていた
今更ながらわがままな私に
唇噛んでいます
明日への身作りに手を借りて
しばらくは楽しみにいたけれど
突然涙こぼし元気でと
何度も何度も繰り返す
ありがとうの言葉を噛みしめながら
生きています私なりに
こんな小春日和の穏やかな日は
もう少しあなたの子供でいさせてください
ご視聴ありがとうございました