ある
寒い夜の宴。
そこに佇む娘が一人、
そして
置き手紙が一つ。
父さんは今日も遅くなるから、
カステラを買っておいたよ。
お食べ。
じっと手をつけずに、
待っている娘が一人。
あ、
父ちゃん。
なんだ、
食べんかったんか。
早く食べんと、
固くなっちゃう。
父は怒ったふりをして、
娘に言った。
暗い暗い小さな部屋に、
小さな小さな親子と、
小さな小さなカステラが一つ。
でもね、父ちゃん。
この星に三十のおやつは、なるべららんね。
言ってる子供たちはどのぐらいいるら。
初めて大きく見える娘よ、父は。
お食べ。
お食べ?
裸電気の部屋のほのかに明るく、
やがて父は言った。
まだの外に来る鳩さんに、
このカステラをあげよう。
心のカステラを届けてもらうんだ。
世界の散るとれんによ。
次の日、
娘が見た。
父ちゃん、
世界の空に、
なるべらられ?
なるべらられ?
そう、
二人が手を取り合い、
涙を流して叫んだのだ。
世界のお空に。
そう、
二人が手を取り合い、
空に向かって叫んだのだ。
世界のお空に。
そう、二人が手を取り合い、空に向かって叫んだのだ。
世界のお空に。
【早送り】
Đang Cập Nhật
Đang Cập Nhật