水場を揺れる汗道 肩並べ夢を紡いだ流れゆく時に笹舟を浮かべ焼け落ちた夏の恋歌忘れじの人は泡沫空は夕暮れ途方に暮れたまま降りやまぬ雨の中あなたを待っていた人影のない駅で夏の終わり夏の終わりにはただあなたに会いたくなるのいつかと同じ風吹き抜けるから追憶は人の心の傷口に深くしみり霞み立つ延べに夏草は茂りあれからどれだけの時が悪戯に過ぎただろうかせせらぎのように誰かが言いかけた言葉寄せ集めても誰もが忘れゆく夏の日は帰らない夏の祈り夏の祈りはたえなる蛍火の調べ風が揺らした風鈴を響き夏の終わり夏の終わりにはただあなたに会いたくなるのいつかと同じ風吹き抜けるから夏の終わり夏の終わりにはただあなたに会いたくなるのいつかと同じ風吹き抜けるから風吹くから風吹くから