窓の外
静かな雨
白い指 原版を撫でる
古い写真
揺れるロウソク
一つまた一つ 灯りが消える
触れたく
て 触れられぬ
君の影
追いかけて
優しい嘘 儚い約束
この線列に溶けてゆく
回る思い出 終わらない夜
答えのない問いかけだけ
光を下ろした
時の海で ただ漂っている
太陽のソファに寄れば 遠い笑い声 聞こえる気がして
伸びた影 帽子 壁に揺れて また静寂が深まる
許されないなら それでもいい この痛みさえ愛おしい
失くしたものの形こそが 今の私を縛っている