こんな私も春には街で
笑いころげて暮らしてた
狭い
部屋でも小鳥を飼って
好きな男にもたれてた
北国雪の列車に乗って
流れる景色に泣いたのは
夏から秋の境目で
全てが変える頃のこと
夜に
陽が落ちる
そして私は無口になって波の
音聞き生きている
籠目ばかりが賑わう海を陽がない
一日見つめてる
落ち着き場所もまた決めかねて
荷物も解かずに部屋の隅
秋から冬へ日が落ちる
死にたくなればそれも良い
愛嬌に
雪が舞う
太陽が身を揉みながら港の外れに霞むのは
春へ駆け足で
女の胸も溶ける頃