黒いベルの異国の人 赤い指の先が 僕の首筋なぞればオアシスを求め さすらう旅人にさせる 乾いた唇を そっとなぞりながら 目を伏せて愛してと 声にならないように ささやいたのさ 折れるほど 抱きしめても 君の瞳は 遠くを見つめ虚ろな微笑みで 僕を悲しくさせる 蜃気楼の涙さえ 乾いた風に消えてゆくそうさ今日の君は 異国さすらう旅の女 細い腰のラインあたりに手を回して 幻のような口づけをしようか 君と優しさに飢えてる冷めた微笑みさえ 僕を誘う 愛がない それでも君は 愛してと繰り返す こんなに側にいるのに黒いベルの合う 奥の瞳は 淋しさに嘆いて 僕を苦しめるのさ 砂漠の太陽のように すべてをダメにしてしまう * * ** * * *