た
った一人の女を
思いきれなくて
一人立てば 桟橋
潮風吹き抜ける
うるんで
瞬く
歯ぐらびは
女心か
涙色
愛してる
愛してる 今日も
八甲浜で船
古い酒場の扉を
肩で押していく
羽の折れた
カモメの
噂を知らないか
浮いては隠れる
海の影
波の合間に 消えた奴
愛してる
愛してる 夜の八甲浜
子さんね
こんな思いを
するなら
何もかも捨てて
抱いてやれば
よかった お前の一途さを
思い出あるからいいのよと
別れ言葉がまだ痛い
愛してる
愛してる いつか 八甲浜
夜明け