ああ、メロス様
うめくような声が風とともに聞こえた
誰だ
メロスは走りながら尋ねた
フィロストラトスでございます
あなたのお友達セリヌンティウス様の弟子でございます
その若いイシクもメロスの後について走りながら叫んだ
もうだめでございます
無駄でございます
走るのはやめてください
もうあの方をお助けになることはできません
いや、まだ日は静まぬ
ちょうど今、あの方が死刑になるところです
ああ、あなたは遅かった
お恨み申します
ほんの少し、もうちょっとでも早かったなら
いや
いや
まだ日は静まぬ
メロスは胸の張り裂ける思いで
赤く大きい夕日ばかりを見つめていた
走るより他はない
やめてください
走るのはやめてください
今はご自分のお命が大事です
あの方はあなたを信じておりました
形状に引き出されても平気でいました
王様が散々あの方をからかっても
メロスは来ます
とだけ答え
強い信念を持ち続けている様子でございました
それだから走るのだ
信じられているから走るのだ
間に合う、間に合わぬは問題でないのだ
人の命も問題でないのだ
私はなんだか
もっと恐ろしく大きいもののために走っているのだ
ついてこい
ついてこい
エロストラトス
ああ、あなたは気が狂ったか
それでは
うんと走るがいい
ひょっとしたら間に合わぬものでもない
走るがいい
Đang Cập Nhật
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