下町の路地裏に 高層ビルの影
昼下がりの束の間に ああ 木漏れ日 東京
スクランブル 一息で 点滅信号を急ぐ
大切なもの 落とせば 刹那に踏んづけられる
雨が降れば 傘を差し 雨風をしのぐのに
病んだなら 用はなし どこかに忘れてく
情報の中に 何かがある
人の荒波が 押し寄せてくるけど
本当の真実は 一つかもわからない
必死になって 握りながら 安い未来を買い
存在価値を探しては 今日も渋滞の中
戦っても 戦っても 勝利は見えない
勝利と住み換えに 偽物が ジャラジャラ溢れてく
*・*・* 山口 敏 * 山口 敏
愛だとか恋だとか 歌えば歌うほど
音の葉は宙を舞い 儚く消えてしまう
かくゆうこの俺も この場所で二十数年
それでもまだこの場所に 溶け込んではいないのだろう
この街の空の下 夢と現実が渦巻いている
咲き誇り 会えなく散り また憧れて
あなたを愛している
ああ ここで生きてる
ああ 泣いても笑っても 今日は過ぎてゆく
最後の最後には 笑える今日でありたい
下町の路地裏に 高層ビルの影
昼下がりの束の間に ああ 木漏れ日 東京
猫が首を押している そう ここが東京
あなたを愛している そう ここが東京