冬の香りが
君の面影に
運んでく
小さなベンチ
腰掛けた
二人
少し離れた
君と僕の距離を
縮めるように
降り出した粉雪
寒いねと差し出す君の
手を握らず
立ち上がれば すすり泣く君の声が
溶けてゆく
さよなら
愛しき人
君は僕よりもいい人が見つかるから
もう泣かないでって
泣きながら
手を振った
輝く街 嘘つきなため息
白く濁って
空に溶けて
落ちてく
涙色に染まってゆく
君と過ごしたこの街が
雪色に染まるのを
待っている
よなら
愛しき人
君は僕よりもいい人が見つかるから
もう泣かないでって
泣きながら手を振った
公園のベンチ 小さな遊園地 ショーウィンドウの向こうに見える宝石
かじかんで震える手 握り返してる君の小さな手
ダイアモンドリンク 嵌めた姿浮かべオンベンテに
泣き崩れたって人を見待ちなみ 季節さえ僕を置き去りに
愛してる
愛してる
愛してる
もう一度
君に
さよなら
愛しき人
君は僕よりもいい人が見つかるから
さよなら
愛しき人
君は僕よりもいい人が見つかるから
もう泣かないでって
笑いながら手を振った
冬の香りが
君の面影運んでく
小さなベンチ
腰かけた
一人