シワひとつない 輝く羽で 初めて飛んだ僕だ 無垢鳥
風に上手に乗れない奴は 群れに馴染めず落ちてゆくだけ
それが自分じゃなくてよかったと思いながら 励まし合う
さあ 体ひとつでどこまで行こうか
慣れない言葉を呟きながら 体ひとつでどこまで行こうか
そこから誰かを見下ろしながら そこから誰かに見下ろされながら
誰かのための餌を運ぶ毎日 苦い木の実は喉に押し込んで
必死で羽を 羽ばたつかせてみても
見慣れた景色 永遠に続くだけ
いつか はぐれた仲間も同じ
夕日を見て 泣くだろうか
わんわんわんわん 心の中までどこまで行こうか
落とした荷物を諦めながら 心の中までどこまで行こうか
そこから誰かを見上げてみれば そこから誰かに見上げられている
そして全てを見ているお月さま
そしてそれをもう見下ろす誰かさま
